アムンディは新たな「ESG Plan 2025」を提示、変革を加速し公正な脱炭素社会への移行を支援
ESG(環境、社会、ガバナンス)アプローチで8,000億ユーロを超える資産を運用する欧州の責任投資のリーダーであるアムンディは、2021年12月8日、2025年までの新たな社会・気候に関するアクションプランを発表しました。このアクションプランでは、アムンディの取り組みを一段と強化するべく、お客さまへの資産運用ソリューションの提供と、アムンディの企業とのエンゲージメント方針の両面で目標が設定されています。また、ESGの目標は、経営幹部の報酬決定の要件に加えられます。そして、アムンディは、株主に対して気候戦略を提示します。
このプランは、クレディ・アグリコル・グループの「社会的課題に関するプロジェクト」の一環で、気候、社会的連帯、農業・アグリフードの移行という3つの優先課題を中心に構築されています。
2018-2021年ESG3ヵ年計画の達成
2010年の創設以来、アムンディは責任投資を設立の柱の一つとしてきました。2018年にアムンディは、責任を全うするためのひとつのアプローチを採用することを含めた3ヵ年アクションプランを策定しました。そして、3年が経過した今、アムンディは、この分野におけるリーダー[1]となったものと自負しております。
資産運用ソリューションに関して
- アクティブ運用のオープンエンド型ファンドの100%にESG基準を組み込み、環境・社会問題への貢献度に応じてポートフォリオ内の企業をオーバーウェイトまたはアンダーウェイトすることで、ベンチマークよりも高いESGスコアを目指しています[2]。
- パッシブ運用における責任投資は、ESGおよび気候変動をテーマにした商品の開発・投入が原動力となり、現在約800億ユーロに増加しました(2018年は190億ユーロ)。
- エネルギー移行ないし社会的結束を促進する特定のイニシアチブに特化した投資対象は310億ユーロに増加しました。(2018年は100億ユーロ)。
- フランスで最大の社会的連帯経済ファンドである「アムンディ・ソリダリテ(Amundi Solidarité)」の投資額は4億ユーロに増加しました(2018年は2億ユーロ)。
- 機関投資家や販売会社に特化したESG助言サービスを発展させ、彼らのESG活動を支援しています。
議決権行使および企業とのエンゲージメントに関して
- 環境問題や社会的課題の解決に対する貢献度を体系的に踏まえながら企業との対話を実施しています。アムンディは、気候問題と社会的連帯という2つの大きなテーマに焦点を当てて、議決権を行使しています。2020年、アムンディは4,000社を超える企業の年次株主総会で議決権を行使し、472社の企業とエネルギー転換や気候変動に関する対話を開始しました。
2025年に向けた新たな目標:アムンディの変革を加速するための10の重要項目
社会で同じ価値観を共有しながらパリ協定と足並みを揃えるために、あらゆるセクターや企業には引き続き努力が求められています。アムンディは、これまでの実績に加えてさらに前進したいと考えています。2021年7月に温室効果ガス排出量のネット・ゼロを目指す資産運用会社によるグローバルなイニシアチブに参加したことに加え、アムンディは、2022年から2025年までの新たなアクションプランを提示することで、脱炭素化の道程をより迅速に達成したいと考えています。このプランには、1)責任投資の観点から、資産運用ソリューションの提供をさらに強化すること、2)より多くの企業に「ネット・ゼロ2050」の目標に沿った信頼性の高い整合性のある戦略を定義するよう呼びかけること、そして3)新たな目標に対し従業員と株主の支持を確実に得ること、の3つの目標があります。
アムンディは資産運用およびテクノロジーのソリューションについて、以下の通り取り組みます。
- アクティブ運用のオープンエンド型ファンド4,000億ユーロを対象に、企業の事業活動における脱炭素化への取り組みや持続可能な活動の進捗を評価する環境トランジッション(移行)格付けを新たに導入。そして、企業に行動変容を促すために、これらのファンドのポートフォリオにおいてユニバースよりも優れた環境移行プロファイルを実現。その結果、ポートフォリオでは、エネルギー転換に最も力を入れている企業がオーバーウェイトされます。
- すべての資産クラスで「Net Zero 2050」を投資目的としたオープンエンド・ファンドを提供。
- 環境あるいは社会的なパフォーマンスに積極的に貢献する企業を投資対象とするインパクト・ファンドの資産規模を200億ユーロにまで拡大、そのインパクトを毎年測定し報告。
- パッシブ運用ファンドのラインナップの40%をESGファンドで構成。
- ポートフォリオの環境・社会的影響に関する投資家の意思決定をサポートするために設計された分析ソリューション、ALTOサステナビリティの開発。
議決権行使や企業とのエンゲージメントに関して:
- ポートフォリオ内で環境負荷が高い1,000社と新たに協働し、温室効果ガス排出量の削減に向け説得力ある戦略を定義。また、経営陣の報酬パッケージがこれらの戦略と連動するよう、年次総会で議決権行使。
- 2022年以降、非在来型の石油・ガス生産が事業活動の30%以上を占める企業をポートフォリオから除外。
アムンディは、他社に求めることを自社の事業にも適用し次の決定をしました:
- 経営幹部200名の長期インセンティブ計算におけるKPIとして上記のESG目標の達成レベルを考慮(合計基準の20%のウエイト)。すべてのポートフォリオマネージャーと営業担当者にESG目標を設定。
- 2025年までに自社の直接温室効果ガス排出量を従業員一人当たり約30%(2018年対比)削減。
- 2022年に開催される次回の年次株主総会で、気候戦略を株主に提示。
アムンディのヴァレリー・ボッドソンCEOは次のように述べています:
「お客さまと社会の最善の利益のために行動することは、常にアムンディのDNAの中にあります。2018年に策定したアクションプランは、資産運用会社の責務は世界の現状に投資するだけでなく、あるべき姿に投資するという原則に基づき、気候変動と社会的不平等という2つの大きなテーマを掲げました。私たちのチームの関与、パートナーのコミットメント、そして何よりもお客さまや株主の皆さまからの信頼のおかげで、私たちはこのプランを成功裏に遂行し、責任投資のベンチマークとなるプレーヤーになりました。本日、私たちは、社会や経済の変革の加速を支援することで、さらに前進することをお約束します。新しい「ESG Plan 2025」ではさらに高い目標を掲げています。目指すのは、投資家、企業、従業員、株主など、すべてのステークホルダーとの連携です。そして、ESGへの取り組みを加速させることによって、アムンディも共に大きく成長していけるものと確信しています。」
関連情報はこちらからご覧ください。https://www.amundi.co.jp/esg/
Footnotes
エキスパート
2014年にアムンディ・ジャパン入社来CIO兼運用本部長を務めたのち、2020年7月にチーフ・レスポンシブル・インベストメント・オフィサーに就任。日本において責任投資を推進するとともにスチュワードシップ活動を統括。前職のブラックロック・ジャパンではグローバル・資産戦略運用部長、取締役CIOを歴任。ペンシルバニア大学ウォートン・スクールにてMBA、EDHECリスク・インスティチュート[...]
もっと見るお問合せ先
萩原 由香里
広報室
アムンディについて
アムンディは、欧州を代表する資産運用会社であり、世界トップ10※1にランクインしています。世界で1億を超える、個人投資家、機関投資家および事業法人のお客さまに、伝統的資産や実物資産のアクティブおよびパッシブ運用による幅広い種類の資産運用ソリューションを提供し、金融バリューチェーン全体をカバーするITツールでサービスの強化を図っています。クレディ・アグリコル・グループ傘下で、ユーロネクスト・パリ市場に上場するアムンディは、現在、約380兆円※3の資産を運用しています。
世界6つの運用拠点※2、財務・非財務のリサーチ能力および責任投資への長年の取り組みにより、アムンディは資産運用業界の中心的存在です。
アムンディは、35ヵ国を超える国と地域で約5,700人※3の従業員の専門知識と助言をお客さまに提供しています。
アムンディ 信頼されるパートナー
日々、お客さまと社会のために
公式ウェブサイト:https://www.amundi.co.jp/
1 出所:インベストメント・ペンション・ヨーロッパによる資産運用会社トップ500社(2025年6月版、2024年12月末の運用資産額)に基づく
2 主要な運用拠点:パリ、ロンドン、ダブリン、ミラノ、東京およびサンアントニオ(ビクトリー・キャピタルとの戦略的パートナーシップを通じて)
3 2025年6月末現在。運用資産額は約2兆2,670億ユーロ、1ユーロ=169.66円で換算。